小木の集落に戻ってきました。わりと大きな集落なので、少し街歩きをしてみることにしました。
 よく整備された広々とした港の一角に車を停めて、まずは佐渡汽船の乗り場や力屋観光汽船の発着所付近をチェック。よく晴れているけれども港周辺は風があります。発着所近くの湾内にも7~8漕のたらい舟が出ています。コンクリート岸壁近くで乗るのはどうなのだろうな、楽しいのかな。

 そこから国道350号線を経て宿根木へと続く県道45号線に入るとそこは、古い「街道」を彷彿とさせる、両脇にずらりと個人商店や家屋などが軒を連ねたいい道になっています。本音を言うと、ここを歩きたくて車を下りたようなものです。
 お休み処、手打ち生蕎麦屋、時計店、電気店、洋品店、バイク屋、理容店、惣菜屋、事務機器販売、竹細工屋、旅籠、お茶屋、履物屋、呉服屋、花屋・・・。くたびれた建物が多いけれども、ここに来れば一通りそろいますといったいい佇まいです。古い中にも何か、風格のようなものが感じ取れます。自分が育った町でも、昭和中期の商店街ってたしかこういう感じだったよなあ。

 小木は、佐渡金山の積み出し港として、またその後には北前船の寄港地として栄えた港町で、江戸初期から明治にかけては佐渡の「表玄関」として賑わった土地柄です。
 廻船問屋を中心に多くの商家が建ち並ぶ商売の地として、また、船乗りたちの遊興の地として栄え、町人文化を形成してきたといいます。
 そういうものがどこかに滲み出てくるものなのかもしれません。

 街道を歩きながらあちこちにカメラをかざしていると、とある店から出てきたおばあちゃんが「アレマ!」という顔をして、「何か面白いものでもあったかね」と話しかけてきました。「ここの雰囲気、とてもいいものですから」とか何とか返答したところ、なーにが珍しいのという表情のままではあるけれども、それとは何の脈絡もなくおばあちゃんが今思っていることを話し始めました。(笑)
 そうなあ、5分ぐらいは聴いていたかな。どうせこちらも先を急ぐ旅でもないし、人間の「想い」というものは人それぞれが持っていて、それらはどれをとっても重くて意味深いものだと思っているので、歩みを止めてじっくりと聴かせてもらったところです。
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